環境への取り組み
植林を結ぶエコサイクル「フォンテーヌ 緑の森キャンペーン」
アデランスグループの主力商品であるウィッグは、約80%以上がポリエステル由来の人工毛髪で作られているため、お客様がご使用されたあと、家庭ごみとして廃棄されると、Co2の発生が危惧されます。そのようなウィッグを回収して、当社が適切な廃棄処理を行うことで、環境負荷への影響を低減することができるのではという思いから始まったのが「フォンテーヌ緑の森キャンペーン」です。
※ 環境保全面積は、植林の場合は植林本数に応じた面積、環境保全団体への支援の場合は当該団体の管理面積と当社からの支援比率をもとに、試算したものになります。
「フォンテーヌの森」の取り組みは、英国レスター大学のワグナー教授に「社会貢献と売上というアクションをうまく組み込んだもので、継続性を併せ持ったとてもユニークな活動である」と高い評価をいただき、英国のビジネスジャーナルに先進的なケーススタディとして取り上げられました。
ウィッグの環境に配慮した廃棄
お客様がご利用になられなくなったウィッグは、当社が回収し、環境に配慮した適正な廃棄を行っています。産業廃棄物処理会社(J&T環境 川崎エコクリーン工場)と契約し、CO2の削減に努めるなど、環境に配慮する形で進めています。なお、人工毛髪の材料はポリエステルですが、塩ビを使用しないことで、焼却しても汚染物質の発生がしにくくなっています。
緑の森キャンペーンを全国規模に拡大~日本全国のエリアでの環境保全活動~
2009年に始まった「フォンテーヌ緑の森キャンペーン」が、2017年より「緑と桜エコロジカルプロジェクト」として活動範囲が広がります。 従来の山梨県での植林から、日本全国の自然遺産を保全する活動となります。日本の美しい自然を未来の子どもたちへ残すため、全国規模の環境保全へと展開を広げていきます。
「緑の森キャンペーン」全国展開 第1弾
NPO法人さくら並木ネットワークとのコラボレーション
2017年より東日本大震災の被災地区への桜並木植樹を支援しています。
NPO法人さくら並木ネットワーク
100年に1度は必ず東日本一帯にやってくるという地震と大津波の際に住民避難の目印となることを目的として、東日本大震災の大津波到達地に桜の植樹活動を行ないました。
3年目となる2019年では、南三陸町の津波到達地に植樹を行う「海の見える命の森」プロジェクトに参加しました。「海の見える命の森」プロジェクトは2016年に開始し、震災を通じて『学んだこと』『後世に伝えねばならないこと』『祈りたいこと』『残したい風景』を伝える場所として、南三陸町の皆様と3.11に合わせて植樹と慰霊の式典を行いました。
「緑の森キャンペーン」全国展開 第2弾
民間企業として初サポート「静岡県立森林公園」でのアカマツ林再生活動
2019年より、新たな環境保全先として、「静岡県立森林公園」(浜松市浜北区尾野)でのアカマツ林再生活動への協力を民間企業として初めて開始しました。
同地では、アカマツ林を主体とした自然の景観として県民に親しまれ、また環境省からも「生物多様性保全上重要な里地里山」として選定されるなど、希少生物の生息地としても評価されています。しかし、2011年の東日本大震災の影響で、松くい虫防除剤の空中散布用のヘリコプターが確保できず、松くい虫の被害が激増。そのため、園内の広範囲に純林として存在していたアカマツ林が、10年前の約1/3程度にまで減少しています。
こうした状況を鑑みて同地のアカマツ林再生活動への協力を決定しました。アカマツ林の再生には数十年を要します。2018年に50周年を迎えた当社が次の100周年に向けて、同地のアカマツ林が再興できるようサポートしていきます。
2023年1月では、感染対策を行った上で、静岡県立森林公園で100本のアカマツの苗木を38名の 社員が植樹活動に参加しました。
2019年12月以降、苗木の成長を妨げる枯葉や倒木を取り除く作業、アカマツの苗木を植える作業などを社員が行っています。
2020年は少人数で12月に地ならし、2021年1月に苗木の植樹を実施しました。設置した看板には、太陽光や室内灯などの光が当たることで、抗菌・抗ウイルス・消臭などの効果が期待される光触媒技術を用いた光触媒コーティングを施しました。
10万枚のウィッグを回収
キャンペーンを開始して13年目の2021年には、お客様より回収させていただいたウィッグが10万枚を超えました。