先端がん毛髪医療開発講座[アデランス]
抗がん剤脱毛の予防・毛髪再生を研究する寄附講座を設置いたしました。
大分大学における寄附講座『先端がん毛髪医療開発講座[アデランス]』を、2022年7月1日(金)に設置いたしました。
大分大学とアデランスは、内視鏡外科の第一人者である大分大学北野学長と猪股雅史医学部長/教授を中心に『抗がん剤投与による脱毛の予防における共同研究』を2013年より継続しており、今日に至るまでに基礎研究による抗がん剤脱毛のメカニズム解明(学術雑誌「Cancer Science」で報告)、αリポ酸誘導体の抗がん剤脱毛後の回復促進効果を示した多機関共同臨床研究(学術雑誌「Breast Cancer Research and Treatment」で報告)、αリポ酸誘導体を用いた頭皮ケアローション開発など多くの成果が得られてきました。
近年、日本では年間約100万人が新たにがんに罹患し、2人に1人が一生のうちにがんと診断されます。がん治療の進歩によって罹患後の生存期間が延長し、働きながら外来通院治療を継続する患者様も増えた現代において、がん患者様のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の改善、脱毛をはじめとする外見に対するケア、毛髪を用いた新しい健康管理ならびに医療ケアの研究開発など、以前にも増してその研究の重要性と社会的な意義が高まってきています。
このような中で大分大学とアデランスの双方は、αリポ酸誘導体の新たなる用途の発掘、国内外での医療ニーズに応える国際展開、がん患者様のQOL向上など社会の多様な要請に応えるためには既存の共同研究の枠組みを発展させ、研究教育組織としての寄附講座を設置する事が有効であると判断したことから、寄附講座設置に合意いたしました。