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薄毛が気になり増毛することを考えたとき、選択肢としては美容院や育毛・増毛サロンが思い浮かぶのではないでしょうか? 現在、様々な増毛方法があり、自分に合った増毛方法を選択できるようになっています。
美容院や育毛・増毛サロンが主流になりつつありますが、実は病院でも薄毛の治療ができることはご存じでしょうか。 病院ですと少し抵抗を感じてしまう場合もあるかもしれませんが、治療方法の基本を知ることで、悩みの解消に関する選択肢が増えるというメリットもあります。
そこで、病院ではどのように治療をするのか、薄毛の原因、治療方法の種類、治療期間、費用について紹介します。
薄毛には様々な原因がありますが、今回は代表的な脱毛症をご紹介します。
男性ホルモンが特定の酵素により変質し、その影響で髪の毛が抜けてしまう「男性型脱毛症(AGA)」、名前は男性とありますが、女性の場合も同じ原因で脱毛することも少なくありません。
女性の場合、「女性型脱毛症(FAGA)と呼ばれることもあります。ここでは合わせてAGAと呼ぶことにしましょう。
AGAの進行は前頭部の髪の生え際または頭頂部、あるいはその両方同時に髪が細くなり次第に頭皮が見えやすくなることと、その部分が広がっていきます。
原因は男性ホルモンが5αリダクターゼという酵素の働きでDHTという強力な男性ホルモンへ変質し、その影響を毛根が受けることで髪の活力が弱くなってくることにあります。
病院で男性型脱毛症を治療する場合には主に皮膚科の扱いになりますが、一部の形成外科や内科でも扱われることもあります。
AGAと診断された場合には、主に内服薬や外用薬を用いて治療していきます。内服薬では、AGAの治療で知られている「フィナステリド」という成分を使用した医薬品が代表的です。
フィナステリドは、男性ホルモンを薄毛の原因となるDHTに変化させる酵素「5αリダクターゼ」を抑制し、脱毛を防ぐ働きがあります。脱毛の原因をつくらない、ということです。
ただし、フィナステリドは男性にのみ使用可で、女性には妊娠した場合の胎児に対する影響の懸念から、使用不可となっています。また、入手には処方箋が必要で、必ず診察を受けてからの入手になります。
一方外用薬では髪の毛の成長や発毛を促す効果があるとされている「ミノキシジル」を配合した医薬品が著名です。
ミノキシジルは髪に有益な特定の成長因子の働きを高めることで、髪が成長するのを助けます。脱毛してもまた回復させようとする、ということです。
ミノキシジルは男女ともに使用可能ですが、男性は5%、女性は1%と、それぞれ推奨配合濃度が存在します。
こちらは処方箋が必要ないため商品として薬局においてある場合もあり、入手は容易です。
フィナステリドは薄毛の進行を抑える効果があり、ミノキシジルには発毛促進の効果があるため、2つの併用を推奨することも少なくありません。(男性が使用する場合のみ) 他に、成長因子やビタミンなどを注射や微弱な特定の電流で頭皮に直接浸透させる、育毛メソセラピーという治療法もあります。
AGAの治療には保険が適用できないため、自由診療の扱いになります。
一般費用は約2万円といわれていて、内服薬・外用薬は単体だと約7千円~8千円前後が相場となっています。 また、育毛メソセラピーは1回3万円~4万円が相場となります。 費用は治療方針とともに病院によって大きく異なることもあるので、調べてから受診するようにしましょう。
内服薬を使用して治療をする場合、AGAの治療で処方されるフィナステリドは毎日決まった量を服用し、6ヶ月程度の服用で効果が出始めるとされています。
しかし服用を中止すると再度脱毛症状は進行していきます。続けることで薄毛の進行が止まるとされているのです。ミノキシジルは、半年~1年以上の長期投与において効果が実感しやすいとされています。
育毛メソセラピーは1回単位でできますが、約6ヶ月続けると効果が現れるとされています。病院によってはあらかじめ6か月間といった継続的な治療プログラムが組まれていることもあります。 いずれの方法も半年程度とされているのは、視覚的に効果が見えてくるのがそれくらいの期間ということであり、治療開始前に頭髪の状態を写真で記録しておくことで、効果の比較がしやすくなります。
また、AGAは何もしなければ進行し続けるものなので、「使用してみたが髪の状態が全く変わらない」ということは、脱毛を食い止める効果があったということができます。逆に治療をやめるとまた脱毛の進行が始まります。これは市販の育毛剤などにも同じことが言えます。
病院では薬を使用しての治療方法のほかに、植毛手術があります。
植毛手術は、自毛や人工毛を薄毛と感じる部分の頭皮に移植することで増毛させる治療法です。
自毛植毛の方法は自身の後頭部あるいは側頭部からドナーと言われるもの(毛包という、毛が生える・伸びるために必要な組織を含んだ頭皮)を採取し、それをグラフト(株とも言い、毛2~3本を1つとした移植するための単位です)にわけて、必要な部分に移植する方法と、グラフトを専用の医療器具でくりぬくように採取して移植する方法とがあります。
自毛植毛は自分の髪の毛を植えるため術後すぐに髪の毛が生えてくるわけではなく、数ヶ月~半年かかるとされています。しかしこの方法は自分の体の組織を移植するため定着性に優れ、一度定着した髪はその後も伸び続けます。
人工毛植毛の場合はすぐに増毛の効果がでるため、早く効果を得たい方には向いているかもしれませんが、植えた髪が伸びてくることはありません。
また、人工毛は体内では異物であるため、体質等によっては拒否反応が起こる可能性もあります。
費用は植毛本数や部位にもよりますが、自毛植毛で平均150万円から、人工植毛の場合は平均45万円からとなっています。
病院によっても費用が大幅に変わるので、自前にチェックをしておきましょう。
薄毛が気になり始めたら、早い段階で専門医に相談しましょう。
AGAは自然に治ることはなく進行性なので、放っておくと抜け毛が進んでいってしまいます。
前頭部の髪の生え際の後退や頭頂部の髪が薄くなったと感じたときは、迷わず病院での診察を受けることをおすすめします。
何事も早めの行動が肝心ですので、薄毛症状の病院での治療方法についてご説明したことを参考に髪の悩みを解決しストレスフリーな生活を送りましょう。
初回記事公開日 : 2017年12月14日
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