ふと鏡をいつもと違う角度で見たとき、頭頂部やつむじが気になった経験、ありませんか？頭頂部の薄毛は「男性特有の悩み」と思われがちですが、実は女性で悩まれる方も少なくありません。普段見えない部分だからこそ、気づかないうちに進行していた…なんてことも。この記事では、そんな頭頂部の薄毛の原因や、今すぐ始められる対処法をご紹介します。

つむじが気になるのはなぜ？薄毛でつむじが目立つ理由

つむじが目立ってくると遺伝や脱毛症、さらには何かの病気を心配される方も多いのではないでしょうか。女性の薄毛でつむじが目立つ理由としては、女性の脱毛は「分け目が目立ち、広がっていくことが多い」という特徴があげられます。抜け毛の原因としては加齢による女性ホルモンバランスの変化のほか、日々の生活習慣やストレスも大きくかかわっています。

また、「同じヘアスタイル」を続けることも、つむじが目立つ理由につながります。髪はいつも同じ方向に引っ張られていると、毛根の向きがその方向に癖付き、分け目やつむじが気になりやすくなることも。また、特に強く髪を引っ張るポニーテールなどの髪型を長く続けていると、引っ張り続けられた髪の成長の根源である「毛乳頭」に負荷がかかり、髪の成長を妨げることがあります。ダメージを減らすには、定期的にスタイルや分け目を変えることをおすすめします。

女性必見！つむじが気になる薄毛の原因

それでは、そもそも何が原因で薄毛や抜け毛を引き起こしてしまうのでしょうか？具体的な原因を6つご紹介します。

ホルモンバランスの乱れ

女性のホルモンバランスは年齢によって変動し、10代後半から30代がピークとなり、そこから減少します。特に40代後半～50代にかけて訪れる更年期には「エストロゲン」という女性ホルモンが急激に減少することで、身体やこころに変化を感じる方が多いようです。エストロゲンには髪の成長を助ける働きもあるため、加齢によって女性ホルモンが減少すると髪質の変化や抜け毛を感じやすくなります。

加齢のほか、「出産後のホルモンバランスの乱れ」が影響することもあります。例えば、髪の健康や成長に必要なエストロゲンは、出産が近づくと分泌が増え、抜け毛が減ります。これは本来なら休止期に入るはずの毛包が成長を続けるからです。しかし、出産後はホルモンバランスの分泌が正常に戻り、それまで成長していた毛根が一気に休止期に入ることから、抜け毛が増えると言われています。

生活習慣の乱れやストレス

生活習慣の乱れは頭皮の血行不良を招き、抜け毛につながるといわれています。朝ごはんを抜く、デスクワークによる運動不足、SNSによる睡眠不足など思い当たることはありませんか？日々の悪い習慣は、体にさまざまな悪影響を及ぼします。

遺伝的要因

一般的に、両親や親族に薄毛の人が多いと、自分も影響を受けやすいとされています。遺伝が薄毛にどれほど関係するかはまだ完全には解明されていないものの、いくつかの研究で関連性が指摘されています。薄毛に関係する遺伝子は母親から受け継ぐX染色体に存在し、母親が薄毛である場合、その影響を受けやすい傾向があるようです。

ストレスの影響

ストレスを感じると緊張時に働く交感神経が刺激され、自律神経が乱れやすくなります。血流をコントロールしている自律神経が乱れると血流が悪くなり、頭皮に十分な栄養がいきわたらなくなってしまうのです。

また、自律神経の乱れは髪の成長サイクル（= ヘアサイクル）にも影響を及ぼします。頭皮に栄養がいきわたらないことで、成長を続けるはずの髪の毛が十分に成長しないまま抜けてしまいます。

間違ったヘアケアや頭皮ケア

シャンプーの選び方も自分に合っているかどうかを確認することが大切です。乾燥気味の頭皮であれば髪や頭皮への刺激が少ない「アミノ酸系シャンプー」 を選ぶと良いでしょう。また、髪を乾かす際に高温で一気に乾かしたりしていませんか？水分が一気に蒸発することで過乾燥を招きかねません。ドライヤーを使用する際は髪や頭皮から20cmほど離し、同じところに熱がかかり続けないようにしましょう。

紫外線や乾燥による影響

紫外線は肌や髪の深くまで到達し、シワやたるみの原因となったり、髪の主成分となるタンパク質に悪影響を及ぼしたりすると考えられています。髪のキューティクルがはがれてツヤがなくなるほか、切れ毛や枝毛、パサつきといった髪のトラブルを引き起こしやすくなります。また乾燥する冬によく起こる静電気も要注意。帯電した頭皮に空気中のほこりや雑菌が付着すると、付着したゴミによる摩擦のダメージや、雑菌によるかゆみなどの頭皮トラブルにつながることがあります。

早期発見！頭頂部の薄毛の見分け方

まずは自分の頭皮の色と状態をチェックしてみましょう。少し透き通った青白い色をした頭皮が健康的とされています。指の腹で頭皮に触れ、頭皮を左右に動かしてみると、パサつきのない滑らかさと適度な弾力があり、軽く動くと考えられています。

次は、毛の太さと長さをチェックしてみましょう。健康なつむじでは毛が太く長く育つ一方で、薄毛のつむじは細く短い髪の占める割合が高くなっている可能性があり、これは髪に十分な栄養が行き渡らず、成長が阻害されていることが考えられます。

つむじの悩みをケアする薄毛の改善方法とは？

女性の薄毛には、さまざまな原因があり、頭皮への血行不良が大きく関係していることが分かりました。それでは血行を良くして栄養を行き届ける方法や、そのほか薄毛の進行を抑える方法はどんなものでしょうか？具体的に６つ紹介します。

規則正しい生活

規則正しい生活とは、「起床」「朝食」「昼食」「夕食」「就寝」といった睡眠と食事の時間を、ほぼ毎日同じリズムで過ごすことを言います。言い換えると、決まった時間に起きて太陽の光を浴び、食事を３食摂り、同じ時間に寝ること。ただし夜更かしが続くのは好ましくありません。

ほかにも、毎日10分だけストレッチや掃除で体を動かしてみる、お風呂に入って体を温めることもおススメです。体内リズムを整えると活動的に過ごすことができ、自分の時間を楽しむ余裕も生まれ、ストレス解消にもつながります。

食生活の見直し

朝食を食べなくても、1日に必要なエネルギー量や栄養素量がとれていれば問題ないと思っていませんか？厚生労働省によると、1日2食で必要な栄養素量をとるのはかなり難しいとされています。栄養バランスを整えるには、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上食べるのがおススメ。主食・主菜・副菜が別皿になっている定食パターンだけでなく、丼などそれらを組み合わせた料理でもOK。野菜不足の方は冷凍食品やサプリメントを活用することでも、時間や家計とのバランスをうまくとることができます。

頭皮マッサージ

髪に必要な栄養などは血液によって運ばれるため、頭皮の血流を意識してマッサージをすることも有効です。指で円を描くように頭皮を揉みほぐしたり、軽く握ったこぶしの側面で頭皮をぽんぽんと優しくたたいたりして刺激しましょう。シャンプーの際に頭皮をマッサージするように洗うのも、習慣にしやすいためおススメです。

育毛剤を使う

「ミノキシジル」を配合した女性向け育毛剤は、病院以外の薬局、一部のドラッグストアでも販売されています。それ以外にも現在は多くの種類の育毛剤が流通していますので、それらを使用してみる方法もあります。育毛剤を使用する場合は、合わないと思った場合以外は、3か月～6か月は毎日続けてみるのがおすすめです。

ヘアスタイルを変える

仕事をしている時に髪をまとめているのなら、休日は髪をほどいて息抜きをさせてあげることも良いですね。用事のない休日には、ノーメイクで過ごすことで肌を休ませる人がいますが、それと同様に考えましょう。1つにまとめる場合はきつく縛りすぎないことが大切です。また髪の色が明るく、ふわっとしていると、地肌が目立ちにくくなります。お化粧や、明るい色の服を着て、髪に人の目がいかないように工夫するのもおすすめです。

紫外線対策

頭皮は顔の3倍も紫外線を浴びるとされている箇所であるため、頭皮の日焼け対策はとても大切です。例えば、日焼け止めを塗る、帽子をかぶる、日傘を差すことがあげられます。出来ることから試してみましょう。

また、たかが日焼けと甘く見ず、「適切なアフターケア」も意識してみませんか。日焼け後は「冷やす・保湿・優しくいたわる」こと。ぬるめのシャワーを浴びるか、かゆみが強いときには濡れタオルをあてて冷やすことが効果的といわれています。刺激の少ないシャンプーや、保湿力で知られるシアバターやケラチンなどのダメージケア成分を含むもので優しくいたわってあげることも大切です。

頭頂部の薄毛が気になったら専門家に相談しよう

「気になるかも？」そう感じた時は進行を防ぐために早めの対策が大切です。しかし、悩みの原因や対策は人それぞれ。ご自身に合った適切な対策をするために、1人で悩まず髪の専門家に相談するのも一つの方法です。アデランスでは毛髪診断士によるヘアチェック(=頭皮状態のチェック)とパーソナルアドバイスを受けることができます。お気軽にお問合せください。

ヘアチェックを見てみる