髪の太さは遺伝で決まりますが、生まれつき髪の細い人が薄毛になりやすいということではありません。脱毛の場合「生まれつきの髪の太さ」ではなく、「抜けた髪の太さ」や「髪の太さの変化」が問題になるのです。
俗に「髪が細いと薄毛になる」などといって、細くてコシのない髪は薄毛になりやすいとされていますが、これは半分ウソで、半分ホントの話。
髪の太さは抜け毛と関係がある。このこと自体はウソではありませんが、生まれつき髪の細い人が薄毛になりやすいかというと、そういうことではないのです。
髪の太さは、普通の人で直径0.07ミリ~0.08ミリ。太い人ではそれ以上になることもありますが、これは遺伝的に決まるものとされています。生えている場所や年齢によっても差があり、一般的には20代をピークに徐々に細くなっていきます。
髪が太いと全体の量が多く見えて、いかにも健康そうに見えますが、脱毛に深い関連がある頭皮の健康と、生まれつきの髪の太さには、なんの関連もありません。
抜け毛と関連がある「髪の太さ」とは、こういった生まれつきの髪の太さのことではなく、「抜けた髪の太さ」あるいは、「髪の太さの変化」のことなのです。
ヘアサイクルの説明で触れたように、自然に抜けた髪は休止期毛なので、他の髪と太さは変わりません。でも病的脱毛の場合、成長途中にある髪が抜けるので、他の髪に比べて抜けた髪のほうが細くなる場合があります。髪の太さは部位によっても差がありますが、まわりの毛よりも細い髪が何本も抜けるようなら、要注意。特に産毛のような細い毛がたくさん抜けたら、病的脱毛が進行中だと考えられるのです。
また以前は髪が太かったのに最近細くなってきたという場合も、髪が危険信号を発していると思ったほうがいいでしょう。「髪がやせる」という言葉があるように、髪が細くなるのは老化の第一歩。頭皮に栄養が十分行き届いてないと考えることもできるからです。頭皮や髪が健康なら本来の太さを保っているはずの20代30代に、髪が細くなったという実感があるようなら、もう一度ヘアケアや日常生活の見直しをしたほうがいいかもしれません。
初回記事公開日 : 2015年7月14日