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抜け毛が気になり、育毛剤を使ったがぜんぜん効果がない。そんな不満を持つ人がいます。一方で育毛剤を使うことで、しっかりと抜け毛を予防して、髪に元気を取り戻せた人もいます。違いはどこにあるのでしょうか？積極的に抜け毛予防をしたい人が知っておくべき、抜け毛が増える原因、日常生活の中で気をつけたい抜け毛予防のポイントについて説明します。
■育毛剤と発毛剤の違い
薄毛に悩み始めると、使いたくなる育毛剤。ただし、育毛剤以外にも発毛剤と呼ばれるものがあります。
育毛剤
育毛剤とは毛髪の成長を促す成分を主体とした商品です。すでにある毛髪の成長を促進したり、頭皮環境を整えたりすることで、脱毛を防ぐことを目的に作られています。商品のパッケージを見ると、有効成分が配合されており、医薬部外品の表示がある商品が多くなっています。
発毛剤
一方で、脱毛してしまった頭皮の毛母細胞に作用して、新たに発毛させる目的の商品が発毛剤です。発毛剤はいまある髪の毛の状態を維持するだけでなく、積極的に髪の毛を発毛させるもので、毛母細胞の活性化や細胞分裂が期待できます。発毛剤は医薬品と表示されたものが多くなっています。
■育毛剤の効果を実感するためには継続的な使用が必要
育毛剤の効果が現れるには個人差がありますが、平均でも3か月以上かかるようです。効果は急に出るのではなく、少しずつ新しい髪の発育を助ける土台の頭髪環境を作っているため、効果が出るにはある程度の期間が必要でしょう。頭皮への触り心地からだんだんと変化が現れていき、抜け毛が減ったり周りの人にも徐々に気付かれたりすることで、効果を実感するようになるケースが多いようです。
また、育毛剤を続けている間は増毛の効果が得られますが、効果が出てきたからと育毛剤を止めてしまえば、頭皮の状態が元に戻ってしまい、薄毛が進行してしまう可能性があります。持続期間は正確には証明できませんが、約3か月もすれば戻ってしまうといわれています。
特に男性型と呼ばれる脱毛のタイプは何もしなければ進行していくので、長く使用することを考え、使用感についても自分に合ったものを選びましょう。
育毛剤などをある程度の期間使用して、期待していたほどの回復が見られなかったとしても、使用開始から髪の状況が変わっていなければ、脱毛を食い止める効果があったと考えてよいでしょう。
■自分に適した商品の選び方
育毛剤には多くの種類があります。飲み薬として医療機関で処方されるものもあれば、医薬部外品としてドラッグストアなどで気軽に購入できるものもあります。また、CMなどでよく見かけるスカルプケアを謳ったシャンプーは人気が高く、育毛剤と合わせての使用を検討する方も少なくないでしょう。それぞれ多くの商品が存在し、何を選べば良いか迷ってしまうかもしれません。目安としてそれらの商品に含まれている成分に着目してみましょう。
育毛剤の成分として有名なものには、「ミノキシジル」と「フィナステリド」があります。どちらも医薬品の配合成分ですが、違いはミノキシジルが外部からの効果を期待する成分に対して、フィナステリドは内服（飲用）によって効果を期待する点にあります。
どちらも発毛に効果があることがわかり、医薬品としての育毛剤に利用されるようになりました。この「ミノキシジル」と「フィナステリド」が配合されているものを選ぶのもひとつの手段です。ただし、フィナステリドは皮膚科等の医師の診察を受けたうえで処方箋を得ることが必要です。
育毛剤を選ぶ際のもうひとつのポイントは「自分はどんな理由で脱毛や薄毛に至っているのか」を把握することです。例えば遺伝による薄毛と考えられるものなのか、それとも一時的なストレスによってできた脱毛を克服したいのか、目的を明確にする必要があります。加えて、自分の体質を知ることも必要です。アレルギーを持っている人は、事前にパッチテストを行うことも大切です。
最近はインターネットで気軽に育毛剤を購入できるようになりました。本来は専門家による診察やカウンセリングを受けたうえで適切なものを選択するべきですが、やむを得ずインターネットで選ぶ際には、購入欄などに設けられた口コミから、自分の症状に似た人のコメントを参考にできるかもしれません。
また、育毛剤は決して安いものではないこともあらかじめ認識しておきましょう。発毛効果を実感するためには少なくとも3か月、あるいは半年から一年間は継続して利用することが必要となってきます。長期的に利用すると、それだけ費用もかさみます。予算を考慮しながら金額で選ぶことも、大切なポイントとなってきます。
■育毛剤の使い方
アデランスの『へアリプロ薬用育毛剤 スカルプグロウF』を例に、使い方を紹介します。
- 乾いた髪・頭皮の状態で使用
- 頭皮に育毛剤のノズルを直接つけて、頭の前から後ろに滑らせるように塗布
- 頭皮全体にゆきわたるように数回繰り返す
- 指の腹を使って、育毛剤を地肌にもみ込むようにマッサージ
ポイントは、つけたい部分に分け目を作ってそこに育毛剤をつけ、薄毛が気になる箇所を鏡で見つけ、ねらいを定めます。
塗るタイプの育毛剤の場合は軽くトントンと叩くようにして、少し広めに塗ります。スプレータイプの場合は、ひとつの分け目に2回噴射、頭皮全体で5～10回噴射。噴射するごとにもみ込んで頭皮に浸透させましょう。パッケージに記載されている適量を守りましょう。
■間違った使い方をしていれば効果は見込めない！？
せっかく抜け毛対策を始めても、濡れた髪に使うなど、間違った使い方をしていれば効果は見込めません。また、短期間だけ使用して「効果がない」と判断する前に、3～6か月間毎日続け、土台となる頭髪環境を整え、有効成分を浸透させる使い方で効果を最大化しましょう。
初回記事公開日：2015年10月22日