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正しい知識で薄毛対策!抜け毛の原因・メカニズムと対策法

目次:

1. なぜ人は髪の毛が抜けて薄毛になるのか

2. 薄毛に関する意識調査データを大公開!

3. 性別・年代による薄毛の違い

3-1.年代別男性の薄毛、抜け毛の要因

3-2.年代別女性の薄毛、抜け毛の要因

4. 部位による薄毛の特徴

4-1.頭頂部・つむじの薄毛

4-2.生え際 前髪・分け目の薄毛

4-3.後頭部の薄毛

4-4.全体的な薄毛

5. 薄毛の要因はこれまでの生活にあった!?

5-1.遺伝と薄毛の関係

5-2.パーマやワックス、整髪料と薄毛の関係

5-3.抜け毛とストレスの関係

5-4.喫煙と薄毛の関係

5-5.性格と薄毛の関係

5-6.睡眠と薄毛の関係

6. 薄毛のセルフチェック

7. 薄毛の改善・予防方法

7-1.もう薄毛になっている人の改善方法

7-2.まだ薄毛になっていない人の予防方法

7-3.今すぐできる抜け毛予防の豆知識

7-4.育毛剤・薬を使う

7-5.専門機関に相談する

8.薄毛の人のためのオシャレスタイル図鑑


1.なぜ人は髪の毛が抜けて薄毛になるのか

性別に関係なく、現在は多くの方がご自身の薄毛や抜け毛を気にされているようです。そうした薄毛や抜け毛には、年代・性別によってさまざまな特徴や抜け方のタイプが存在します。

例えば男性ホルモンや内分泌系の影響によるもの、ストレスが毛髪に及ぼす影響、あるいはヘアケア剤や育毛剤の影響などです。薄毛に関連する要因やメカニズムなどを理解すれば、抜け毛予防や薄毛・抜け毛の悩み解消につながることでしょう。

男女ともに関心の高い薄毛・抜け毛の問題。これについてさまざまな視点から、その要因や関係性、解消方法などを詳しくご説明していきます。

2.薄毛に関する意識調査データを大公開!

まずは、アデランスが独自に行った2つの調査データを見てみましょう。男性、女性それぞれの、薄毛を含む髪の悩みについての調査結果をご紹介します。


<男性>

全国の30~70代の薄毛に悩む男性1,000人を対象に、インターネットによるアンケート調査を行いました。

まず、自身の薄毛タイプについてどのように認識しているか尋ねたところ、以下のように全体の約4割がM型の薄毛タイプであると回答しました。M型は、前頭部のヘアラインがあがっていき、おでこが広がっていく薄毛のタイプ。頭頂部が薄毛になるO型と比較すると、鏡を見たときに自分で気づきやすい薄毛のタイプです。

年代別にみると、自身がM型の薄毛と認識している人の割合が最も高いのは30代で、年代が上がるにつれて減少傾向にあります。逆に、年代が上がるにつれて、M型とO型が融合したタイプであると認識している人が増える傾向となっています。

続いて、薄毛になってから普段の生活において変化したことはあるかを尋ねたところ、以下のような結果となりました。最も多かった回答は「帽子を被るようになった」というもの。

次いで、「他人の視線を気にするようになった」「他人の頭皮や髪型を見るようになった」という回答が続いており、薄毛になると周囲の人の視線や容姿が気になるようになるという傾向が見て取れます。


<女性>

全国の30~70代の女性515人を対象に、インターネットによるアンケート調査を行いました。

まず、現在髪の老化を実感しているかを尋ねたところ、以下のように全体では約8割の女性が髪の老化を実感していると回答しました。

年代別にみてみると、30代では老化を実感している女性が67.0%であったのに対し、40代では87.4%にまで増えており、女性が髪の老化を強く実感し始めるのは40代からであることが見て取れます。

先ほどの設問で「髪の老化を実感している」と回答した女性416人に対し、髪の毛の老化についての悩みを尋ねたところ、以下のようになりました。

最も多かった回答は「白髪が増えた」というもので、78.1%の人が悩んでいると回答し、2位以下を大きく引き離す結果となりました。次いで、2位は「ツヤが減った(パサつきが増えた)」、3位は「髪が細くなってきた」というものでした。

また、髪のエイジングケアに興味があるか尋ねたところ、以下のように約8割の女性が「興味がある」と答えたものの、実際に取り組んでいる女性は約3割にとどまることがわかりました。

髪のエイジングケアに興味はあるものの、取り組んでいない、あるいは、具体的なやり方がわからないといった理由で取り組めていない人が多いのではないかと推察されます。


3.性別・年代による薄毛の違い

それでは次に、性別と年代別による薄毛の要因や状態について詳しく見ていきましょう。

3-1.年代別男性の薄毛、抜け毛の要因

男性の場合、年代を問わず抜け毛の大きな要因となるのは男性型脱毛(AGA)で、抜け毛に悩む成人男性の7割を占めるとされています。

これは遺伝に起因する男性ホルモンの影響で、髪の成長サイクルの短縮化が起こるということが知られています。あまりにも有名な脱毛の要因ではありますが、ここでは男性型脱毛以外の年代別に気を付けたい要因に触れていきます。

1)10代、20代男性の抜け毛の要因

10代、20代の若い世代の男性の場合、薄毛の要因として周辺環境や生活習慣によるものが考えられます。社会に出て間もない時期に大きくのしかかる精神的なストレスや食生活の乱れなどが挙げられます。

男性型脱毛の特徴(遺伝性や特定の箇所から進行する)に思い当たる節がなく脱毛となっている場合は、まず生活習慣を見直し、専門のクリニックや専門家に相談するのがお勧めです。または効果が期待できるものとして、育毛剤の使用もひとつの方法といえるでしょう。

2)30代男性の薄毛の要因

30代の男性は若いころに比べて、体の内面的な新陳代謝や内臓器官に衰えが見え始めます。すると、これが薄毛の要因となることが考えられます。

さらに、仕事の付き合いでの飲酒、喫煙や暴飲暴食、あるいはストレスが体に蓄積されていくと、年齢とともにその解消に時間がかかると言われています。その結果、血液循環が悪くなって毛髪へ十分な栄養が届けられず、毛根や頭皮がダメージを受け、薄毛になってしまうかもしれません。

では、どのように解消すれば良いのでしょうか。

そのためには、やはり生活習慣の見直しを行い、体への休息やいたわりをしっかり行えるよう気をつけることでしょう。そして頭皮や頭髪は、育毛用のヘアケア剤を使いましょう。

3)40代男性の薄毛の要因

40代男性の薄毛。その要因として挙げられるのが、仕事の多忙さによるストレスや睡眠不足、そして、頭皮の皮脂過多によるものです。

40代男性は、働き盛りで圧倒的に睡眠時間が足りていないといわれています。それが原因で体内の回復が行われず、頭皮のケアも不十分になりがちなことから皮脂による影響も考えられます。それらが原因で、抜け毛につながることも懸念されます。

また、40代の男性には頭髪の状態はこれ以上回復しないと諦めている方がたくさんいます。しかし、薄毛は何もしなければさらに進行してしまうことが多々あります。まずは、治療や適切な頭皮ケアに取り組みましょう。

4)50代男性の薄毛の要因

50代男性は、40代に比べてさらに薄毛に悩む人が増える年代。体全体の機能が低下しがちなこの年代は、体の一部である髪の成長も衰えがちといわれています。壮年性ともいうべきこの脱毛は、男性にとって深刻な問題ともなりえます。

そのほか、食生活における栄養不足も要因に挙げられます。加齢が進むにつれて食が細くなってきたと感じる方は多いはず。それで頭皮へ充分に栄養が届かなくなっているのかもしれません。

食生活を見直し、適度な運動によって健康維持に取り組むこと。そのうえでの、育毛剤による頭皮・毛髪ケアが重要といえるでしょう。


3-2.年代別女性の薄毛、抜け毛の要因

次に女性について、年代別の薄毛や抜け毛の要因を見ていきましょう。男性と似た面もありますが、やはり女性特有の悩みも背景にあるようです。

1)20代女性の抜け毛の要因

まだまだ若いと思われる20代でも、実は多くの女性が抜け毛に悩んでいると言われています。例えばシャンプー後にごっそり髪が抜けてしまったり、朝起きると布団にたくさんの抜け毛があったり。こうした経験をお持ちの20代女性、多いのではないでしょうか。

20代女性の抜け毛の要因は、私生活におけるストレスや過度な減量目的のダイエット、スタイリング剤の使い過ぎ、またはシャンプーによる誤った洗髪などが挙げられます。

特にストレスや過度な減量は女性の体にとても大きな影響を与えてしまい、女性ホルモンの乱れや生理不順を起こすこともあるといわれます。これを解決するために、暴飲暴食を避けてできるだけ規則正しい生活を心掛けるといった生活環境の見直しを行うとともに、適度な運動にも取り組み、楽しめる趣味を持つことでストレスを和らげると良いでしょう。

また、過度なスタイリング剤の利用は髪だけでなく頭皮にも負担がかかり、毛髪の生え変わるサイクルに影響を及ぼす可能性があります。これはシャンプーも同様です。誤ったシャンプー方法や自分に合っていないシャンプーの使用により、必要な皮脂までが取れてしまうおそれがあるので注意が必要です。

2)30代女性の抜け毛の要因

30代女性には、結婚や出産を経験する方が多くなります。特に、出産後に抜け毛を経験する女性は少なくありません。妊娠中から出産にかけて変化する女性ホルモンの影響から、産後に抜け毛のピークを迎えるケースがあります。

産後しばらくすると徐々に回復に向かうことがほとんどなのですが、やはり急激な抜け毛は気になるものです。対応として、少しでも体調を整えるために、栄養のある食事や十分な睡眠時間の確保が重要と考えられます。

3)40代女性の抜け毛の要因

40代女性は更年期が始まる世代。また、女性ホルモンの変化や、仕事や子育てなど周囲からのストレスも多く受けてしまう時期です。これが要因となり、抜け毛が増えてしまうということも少なくありません。

女性ホルモンのなかでも大きな働きをしているのがエストロゲンです。これは20代後半に最も活発に分泌され、以降は40代をめどとして少しずつ減少傾向となります。これにより更年期が始まり、体の変化を感じる女性もいるようです。年齢とともに健康的な生活習慣を整え、十分な休息・睡眠を確保するように心がけましょう。

4)50代女性の抜け毛の要因

50代女性にとって大きな悩みのひとつといえる更年期は、体への大きな変化をもたらすとされています。このころの年代から、男性と同じような作用による脱毛である男性型脱毛(あるいは女性型脱毛とも呼ばれる)が起こることもあります。それまで女性ホルモンにより活動を抑制されていた男性ホルモンが、女性ホルモンのバランスが崩れてきたことで顕在化して抜け毛の要因となるとされています。

また、加齢により毛髪全体のボリュームやコシが失われてきたり、傷みやすくなったり、あるいは新しい毛髪の伸びが悪くなるなど、様々なことが起こり得ます。

体調といえば、若いころと比べると体内の内臓器官の衰えも感じ始めるでしょう。体の血液循環も悪くなるので、疲れやすくなったりストレスをためがちになったりしてしまいます。これによって、頭皮に十分な栄養が与えられないことが多いようです。

そして50年代に多いのが、白髪染めやパーマなど、美容技術によるダメージです。髪に良くないとは思いつつ、なくてはならないと感じる方も少なくないことでしょう。もちろん充分なヘアケアによりダメージ緩和に努めるべきです。
睡眠管理や健康的な食事管理、そしてヘアケア剤の適切な使用などに取り組みましょう。

5)女性ホルモンに関わる抜け毛

女性の生涯にとって大きな関わりをもつ女性ホルモン。特に大切なのはエストロゲンというホルモンです。これは女性の体に膨らみをもたらすとともに、毛髪サイクルのコントロールや髪のハリやコシ、ボリュームを与えてくれることが知られています。

また、女性の生理や妊娠、出産、ピルの使用なども、女性ホルモンに深く関わっています。女性ホルモンの減少や増加によって、体毛の増減や抜け毛にも影響があるとされています。さらにストレスも関わっており、女性ホルモンが急激に減少すると、イライラしやすくなったり、気が荒くなったりすることもあるようです。

これらの問題をなるべく整えるためには、充分な睡眠や適度な運動、そして大豆イソフラボンに代表される、エストロゲンと似た働きをするとされる成分が含まれる食品の摂取が推奨されています。

4.部位による薄毛の特徴

薄毛は頭の部位によっても、その抜け方や特徴が変わっていきます。ここでは部位ごとに、薄毛の要因を踏まえながらご説明していきましょう。

4-1.頭頂部・つむじの薄毛

頭頂部やつむじから薄くなるのは、男女ともに比較的多くみられます。男性はつむじ付近から、女性は頭頂部全体から毛髪が少なくなります。男性型脱毛症、女性男性型脱毛症が挙げられ、主な要因は遺伝に起因する男性ホルモンの働きによるものです。

4-2.生え際 前髪・分け目の薄毛

男性に多いのが額の生え際からの抜け毛、女性は分け目が気になるということをよく耳にします。これは頭頂部・つむじの場合と同様にホルモン影響が挙げられますが、そのほか、分け目をいつも同じにしていたり、過度にヘアケア剤を使用していたりすると、薄毛の要因となることがあるでしょう。

4-3.後頭部の薄毛

後頭部、特に襟足付近に集中的に抜け毛が発生していれば、円形脱毛症を疑うべきかもしれません。円形脱毛症は単発型や多発型など様々な形態がありますが、単発型の場合は襟足や側頭部付近に発生するケースが少なくないようです。円形脱毛症は皮膚疾患の一つです。

その可能性を感じた場合は、早目に皮膚科医での診療を受けることをお勧めします。早期の治療により治る確率が高くなるとされています。

4-4.全体的な薄毛

全体的な薄毛は、びまん性脱毛症とも呼ばれています。これは抜け毛が毛髪全体に起こるもので、要因は老化からくる毛髪サイクルの衰え、日々のストレスや血液循環の乱れによる髪への栄養不足、ヘアケア剤の誤った使用方法などが挙げられます。いずれも男性・女性ともに起こり得るもののため、医療機関でしっかり診察してもらうことも大切となります。

5.薄毛の要因はこれまでの生活にあった!?

薄毛は遺伝だけの問題ではなく、生活習慣やヘアケア剤との関係性など、さまざまな要因が考えられます。それらが、なぜ薄毛とつながってくるのか、詳しくご説明します。

5-1.遺伝と薄毛の関係

遺伝と薄毛については、その関係性が深いものとして男性型脱毛症が挙げられます。男性ホルモンの一種であるテストステロンが5α-リダクターゼという酵素の影響を受け、デハイドテストステロンと呼ばれる強力なホルモンに変質し、遺伝的な要素により髪の成長を脅かす種類の成長因子が活発になることで頭髪の成長サイクルを狂わし、男性型脱毛症が起こるといわれています。

5-2.整髪料と薄毛の関係

ワックスといった整髪料は、性別を問わず利用される方が多いでしょう。しかし、付けすぎやしっかり洗い落としていない状態が続くと、髪や頭皮への負担が大きくなり、薄毛や抜け毛につながるといわれています。
整髪料は少しずつ必要なだけ使用し、使用後は充分にシャンプーで洗い落としておきましょう。

5-3.抜け毛とストレスの関係

ストレスは年齢や性別を問わず抜け毛との関連が疑われています。髪の成長に重要な役割を持つ副交感神経がストレスの影響を受けることが要因と考えられています。また、円形脱毛症の直接の原因は体内の免疫機能が髪に対して攻撃的に働いてしまうことによるものとされていますが、そうなるきっかけの一つにストレスが関係していると言われています。

5-4.喫煙と薄毛の関係

喫煙は体内の血液循環を悪くして血行不良を起こすため、頭皮に充分な栄養を与えるのを妨げてしまうことが懸念されます。タバコの体への悪影響はよく知られていますが、髪も体の一部であるため、健康な髪のためにも控えたいものです。

5-5.性格と薄毛の関係

一見、性格と薄毛に関係性はないと思われるかもしれません。しかし、性格はストレス耐性にもつながり、例えばストレスをためやすい場合、抜け毛そのものがストレスとなり、悪循環に陥ってしまうかもしれません。

ストレスは、身体のあらゆる部分で血行不良を引き起こし、毛髪への栄養不足をもたらしかねません。また、イライラしがちな短気な方、あるいは周囲の目を気にし過ぎる方も、知らず知らずのうちにストレスが蓄積し、体調不良から円形脱毛症になってしまう場合さえも考えられるのです。

5-6.睡眠と薄毛の関係

睡眠と薄毛には深い関係があります。寝不足が続く人は身体的なストレスがかさみ、あるいは髪の成長に必要な副交感神経の働きが不充分となることで薄毛を進行させてしまうかもしれません。

逆に、しっかり睡眠時間を確保できていると、内臓器官の働きが良くなり、若返り効果から抜け毛対策にも効果的といわれます。なお、ストレス解消にも睡眠は効果があるとされるため、何歳になっても質の高い睡眠を心がけることが必要です。

6.薄毛のセルフチェック

自分自身が薄毛なのかどうなのか、どういう点から自己判断すればよいのか、分からないという方は多いでしょう。すぐにセルフチェック可能な方法をご紹介しますので、ぜひ確かめてみてください。

1)抜け毛の本数の目安は1日何本?

健康的な一般女性と一般男性では、1日に抜ける髪の毛の本数が平均70本から100本といわれています。しかし、実際のところ、いつも本数が多く抜ける人もいれば、70本に満たない人もいるでしょう。

抜け毛の本数の目安としては、150本以上は要注意と言えます。特に気をつけたいのは細くて短い抜け毛が目立つ場合で、これは本来もっと太く長く成長すべき髪が、何らかの要因で充分な成長ができずに抜けてしまっていることが考えられるからです。

2)薄毛の基準はどこから?

頭頂部からつむじ全体にかけて、髪のボリュームがなくなってきた場合が挙げられます。また、髪のハリやコシがなくなり、いつものヘアスタイルが決まらなくなってきた場合も、薄毛が進行している傾向が疑われます。

後頭部の薄毛は、自分では見えにくいだけになかなかセルフチェックで判断できません。定期的に頭皮マッサージを行いつつ、頭全体に薄毛の部位はないか時々確かめておくことも大切です。

7.薄毛の改善・予防方法

薄毛を改善・予防する方法は今や多数あります。既に髪の毛が薄くなってきたからといって、諦めるのは非常にもったいないことです。そのため、薄毛や抜け毛が気になったら、すぐに改善・予防法を試してみましょう。何より早めの準備が肝心です。

7-1.もう薄毛になっている人の改善方法

既に薄毛になっている場合でも、いくつか改善方法が考えられます。まず効果が期待できるのは、やはり専門的な医療機関への相談でしょう。薄毛が遺伝的なものなのか、それとも生活習慣からなるストレス性のものなのか、それによって治療方法が変わってきますので、医療機関で原因を診てもらうと良いでしょう。

遺伝的な要因ならば、育毛剤による治療が優先されるでしょう。薬品の種類によっては医師の診察による処方箋が必要なものもあります。用法、用量を守り、長期間継続することが大切です。もし生活習慣からなる薄毛ならば、まず食事管理の見直しから始めましょう。そして睡眠改善や適度な運動などにより、ストレスを軽減させることが重要な改善方法となりえます。

7-2.まだ薄毛になっていない人の予防方法

まだ薄毛でなくても、将来を考えると不安になることでしょう。そうなれば、やはり事前の予防策が気になるところです。男女別に見ていきましょう。

<男性の薄毛予防>

まずは健康的な食事を心がけ、脂っぽい食事を過度に摂りすぎないことが大切です。なぜなら髪に必要な栄養の不足や、頭皮の過剰な皮脂分泌による頭皮環境の悪化から、毛髪の成長サイクルに悪影響を及ぼす恐れがあるからです。また、男性は過度な喫煙と飲酒もなるべく控えましょう。内臓器官がダメージを受け、加齢が進むにつれ毛髪の回復が難しくなってきます。

なお、仕事が多忙な時期は睡眠不足やストレスがたまりやすくなりますが、しっかり自分の身体を早くからいたわる習慣をつけましょう。日々、体質改善に努めることが大切です。

<女性の薄毛予防>

多くの女性は生理や妊娠、出産を経験します。しかし、そのたびに女性ホルモンのバランスに変化が生じ、薄毛や抜け毛を進行させてしまうかもしれません。そのため、なるべく女性ホルモンのバランスを整えるよう、大豆イソフラボンや鉄分、ミネラルなどをしっかり摂取しましょう。また、特に女性は生活習慣を普段から整えて、内臓器官の老化を進めないようにすることが大切です。

これは男女に共通したことですが、パーマやヘアカラー、整髪料の過度な使用は髪や頭皮にダメージを与えてしまいがちです。いずれも過度な使用は控えるように気をつけましょう。

7-3.今すぐできる抜け毛予防の豆知識

抜け毛予防の豆知識をご存知ですか? 知っているかどうかで、髪の毛の状態が大きく変わってくるかもしれません。ここでよくチェックして、できることから積極的に生活に取り入れていきましょう。

1)抜け毛に効くツボってある?

頭にはさまざまなツボがあるといわれています。ヘッドスパや頭皮マッサージが巷(ちまた)で流行しているのも、この頭皮のツボが人の健康に関係するからでしょう。抜け毛に効果的とされるツボは、百会や天柱が有名です。シャンプーやドライヤー、髪のセットを行う際に、指先で軽く指圧してみてください。

2)運動すると抜け毛や薄毛を予防できる?

運動すると人間の体内の血流が促進され、体が温まります。また、頭皮への充分な栄養補給や内臓器官の働きを活発化させ、抜け毛や薄毛の予防にも効果が期待できるでしょう。そのほかにストレス解消にもつながるため、ウォーキングやランニングなどの有酸素運動は、年齢を問わず積極的に取り入れたいものです。

3)シャンプーで抜け毛や薄毛を予防できる?

シャンプーはやり方によって抜け毛・薄毛を促進してしまうこともあれば、逆に予防につながることもあります。大切なのは、まずシャンプーの成分から洗浄力が強すぎず、適度な保湿効果がある頭皮ケアタイプのものを選ぶこと。そして過度な使用は控え、適切な洗い方を覚えることです。

育毛と相性の良い頭皮ケアタイプのシャンプーは、頭皮を健やかに保つためにも効果的といえるでしょう。ただ、頭皮ケアタイプのシャンプーであっても、皮脂を気にするあまり使い過ぎてしまうと、むしろ薄毛を進めてしまう可能性があるため、使用方法を守ることが重要です。また、洗い方はゴシゴシと強くするのではなく、マッサージや頭のツボを押すような感覚で、頭皮に対し優しく行うよう心がけてください。

7-4.育毛剤・薬を使う

最近、育毛剤や薬はインターネットの通販サイトでも簡単に手に入れられるようになりました。しかし、購入時には事前にクチコミを確認したり、製造販売会社について信頼できるかどうか確認したりするようにしましょう。なお、薬を使用する場合は専門の医療機関で処方されたものを、使用方法を順守して利用することをおすすめします。

7-5.専門機関に相談する

薄毛や抜け毛に悩みを持ったら、まずは専門機関に相談することが非常に大切です。特に皮膚科は、頭皮について詳しく治療相談にのってくれるでしょう。当然ながら、治療には費用がかかります。そのため、事前に受けるカウンセリングの段階で、どの程度の治療費になるか金額を確認しておくと安心です。

8.薄毛の人のためのオシャレスタイル図鑑

薄毛だからといって、オシャレを諦めてしまうのはもったいないことです。ヘアアレンジや髪型次第で、いくらでもオシャレを楽しむことは可能です。

1)男性編 坊主

薄毛に悩んでいる人は、思いきって丸刈りにしたり、勇気はいりますが坊主に挑戦してみたりするのもおすすめです。すべての人ができることではないかもしれませんが、スキンヘッドは毛髪を気にする必要がなく、思わぬ解決策になるかもしれません。

最近は坊主にする男性が増えており、実際に俳優や人気モデルでも挑戦している方がいます。ただし、頭部を守る髪がありませんから、紫外線や衝撃を頭皮が直接受けてしまうことは注意が必要です。また、意外にも頭皮が汚れやすく、汗をかいたら拭き取るなどのこまめなケアをお勧めします。

2)男性編 ベリーショート

ベリーショートはただ髪を短くするだけでなく、ソフトモヒカンやツーブロックなどでヘアアレンジすることもできます。さっぱりとした見た目になるので、薄毛が気になる男性はおすすめです。

ベリーショートで気を付けたいのが、ワックスといった整髪料を頻繁に使用する機会があること。過度な使用は頭皮に負担をかけてしまうため、注意が必要です。しっかりシャンプーで洗髪し、頭髪や頭皮に汚れ・油分を残さないように気をつけましょう。

3)男性編 ショート

ショートは平均的に見て男性に多い髪型です。ワックスやヘアスプレーなどでのアレンジはもちろん、毛先だけ遊ばせるといった楽しみ方もできます。薄毛や抜け毛が気になる場合、頭皮にまで負担がかかるような整髪料類の使用は控え、毛先だけのアレンジを心がけた方が良いでしょう。

また、ショートの長さであればパーマで、全体にボリュームを持たせることもできます。ただし髪へのダメージを考え、頻繁な利用には気をつけて下さい。

4)女性におすすめの髪型、アレンジ

女性におすすめなのが、ロングヘアにパーマを利用し、髪全体にボリュームを出す髪型です。

薄毛が気になる女性でも、パーマで毛髪に空間が生まれてボリュームを演出できます。もちろんパーマは髪のダメージにつながりやすいので、あまり頻繁に利用するのは控えましょう。

また、ヘアアレンジする場合にはバレッタやバンド式のカチューシャなどもおすすめです。これは視線がアクセサリーに向けられるので、薄毛や抜け毛の箇所を隠すことができます。そのほかに、編み込みをサイドにするヘアアレンジなら、全体的にボリュームを持たせることができるでしょう。

それ以外にも、常に同じ分け目のスタイルにしていると分け目の地肌が気になりやすくなることもあるため、時々分け目を変えてみることもお勧めです。

そして、気を付けたいのが、アレンジする際に整髪料を髪全体にもみ込んで行う場合が多いことです。その際、頭皮にまで整髪料がついてしまうかもしれません。しっかりとした洗髪を忘れずに行うようにしてください。また、長時間にわたってバレッタやヘアピンなどを使用することは、常に髪を引っ張り続けた状態であるため、頭皮にダメージを与える要因になることも考えられます。時々外して髪と頭皮を休ませてあげることを心がけましょう。

5)帽子を使う際の注意点

帽子は紫外線から髪や頭皮を守るためにも効果的ですが、利用する際にはいくつか気をつけたいことがあります。頭皮が汗ばむといった負担を避けるため、密着するものや通気性の悪い素材を使用したものには注意が必要です。

また、帽子は頻繁に使用することで、汗や汚れなどが付着してしまいます。適度に洗濯して、清潔な状態を保っておくことも大切です。最近はカンカン帽が流行していますが、これは通気性に優れ、頭皮にも負担が少ないアイテムといえるでしょう。

記事初回公開日 : 2017年5月1日