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お風呂上がりなど髪を乾かした際に、「最近、髪にコシがなくなってきたな…」、「髪のボリュームが寂しくなった?」と感じたことはありませんか。でも、「もう若くないし…」など、年齢による衰えのせいにしてごまかしていたりしがちです。
しかし、本当に年齢による衰えだけが原因なのでしょうか。
実は、髪の悩みの原因として案外見落とされているのが栄養不足です。食事をしっかり摂っていても、その栄養が足りているとは限りません。栄養は、身体の一部である髪の毛にも影響するため、「何を食べるか」や「どのようにして食べるか」によって、髪の毛の成長(育毛効果)にも大きく関わってくると言われています。
そのため育毛には、全身の機能を正しく働かせる栄養バランスのとれた食事が欠かせません。また、栄養バランスが整っていても、1日の食事の回数や時間がバラバラであれば、身体の栄養吸収効率が落ちるため、効果的ではありません。
薄毛が気になってきた人は、生活習慣と食のバランスを整えることで、髪を増やせる可能性があるとも言われています。では、どんな食べ物であれば、薄毛対策に良いのでしょうか。
亜鉛は、毛髪の主成分であるケラチンを合成する機能があり、三大栄養素の中でも不足しがちな栄養素と言われています。亜鉛が不足してしまうと毛髪が生成しにくくなるため、薄毛が気になる方は、意識して摂取するよう心掛けましょう。
【参考】亜鉛が含まれる食べ物:牡蠣、レバー、魚介類、肉、チーズ、アーモンドなど
ただ、日常の食生活では、これらを頻繁に食べるのは難しいという方もいらっしゃると思います。薄毛対策のためには、亜鉛が含まれた食べ物を意識的にメニューに取り入れていくことや、サプリメントなどで補給していくことがよいでしょう。亜鉛の吸収をサポートして、効果を高めるためには、栄養素がビタミンB群(B2・B6)、ビタミンCも合わせて摂るとよいと言われています。
ビタミンは、さまざまな栄養素をサポートし、亜鉛の働きも助けると言われています。その一方で、亜鉛の働きを阻害してしまう食品や成分もあるので注意が必要とも言われています。亜鉛は、カルシウムや食物繊維、紅茶に含まれるタンニン、カフェインなどと結びつくと体外へ排出されやすくなる性質があるため、亜鉛を効率的に体内に摂り入れたいという場合には、これらの成分を含む食品は控えた方がよいでしょう。
また、厚生労働省発表の「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」によると、1日の推奨量は成人男子で10mg、成人女子で8mgとされています。この推奨量を目安とし、「亜鉛」の摂取を心掛けてみてください。
ビタミンには基本的に髪の毛を育てやすい頭皮環境を作る働きがあると言われています。例えば、ビタミンB2やビタミンB6には代謝を活性化させる作用があり、毛母細胞の細胞分裂を活発にすると言われています。
また、頭皮の皮脂分泌量の調整をする作用もあるため、抜け毛や頭皮の炎症を防ぐ役目があるとも言われています。
【参考】ビタミンB2が含まれる食べ物:レバー、青魚、卵、大豆、乳製品、ウナギなど
【参考】ビタミンB6が含まれる食べ物:肉、サケ、マグロ、ナッツなど
他にもビタミンEには血管を拡張する働きがあり、頭皮の血流を正常化させ、発毛を促進する作用があると言われています。合わせて、ビタミンCを一緒に摂取することにより、その発毛の働きがさらに向上するとも言われています。
【参考】ビタミンEが含まれる食べ物:魚介類、ごま、マーガリン、マヨネーズなど植物脂
【参考】ビタミンCが含まれる食べ物:レモンやキウイなどのフルーツなど
それぞれの栄養素の組み合わせを意識することは、髪の毛を育てる頭皮環境を整えることにつながりますので、普段から心掛けてみてください。
髪の原材料と言える栄養素は、たんぱく質です。特に、植物性のたんぱく質は、育毛に効果的と言われています。朝食でたんぱく質の含んだ料理を食べるのであれば、納豆ごはんや味噌汁といった和食、昼食の場合は、ウナギがよいでしょう。
ウナギは亜鉛が多く含まれているので、髪の成長を助けてくれます。ウナギ以外にも、サバやサンマ、アジなどの青魚もおすすめです。
夜のメニューには、牡蠣入りのキムチ鍋はいかがでしょうか?
牡蠣には、亜鉛が豊富に含まれており、ミネラルやビタミンも豊富で、育毛にはもってこいの食材といえます。鍋には、育毛に効果の高いと言われるイソフラボンを含む豆腐を入れて、植物性タンパク質をさらに補給してください。 これらの献立を参考にして、育毛に役立ててみてください。
亜鉛は、髪を作る上で必要な栄養素で優れた効果をもつ成分とご説明しましたが、その分、副作用に気を付ける必要があると言われています。
例えば、1日100mg以上を長期にわたって摂取した場合、嘔吐、吐き気、脱水症状、発熱、倦怠感などの副作用につながる、過剰症のリスクがあると言われています。
ちなみに、経口摂取で1日50mgを1週間以上続けると嘔吐、イライラ、不安感などの副作用が出やすいというデータもあります。
また、亜鉛は銅を排出する働きがあり、相性が良くないことも特徴のひとつとして挙げられ、大量の亜鉛を長期間摂り続けると体内に銅が不足し、さまざまな副作用を引き起こす可能性が高まるとも言われています。事前に過剰摂取によるリスクを把握して、適切な量を摂るように心がけてください。
髪にいい栄養や食材を紹介してきましたが、どれか一つを重点的に摂るのではなく、バランスよく摂っていくことが薄毛解消への近道です。育毛に必要と言われている栄養素や食べ物を取り入れ、髪の毛の健康を取り戻していきましょう。
記事初回公開日 : 2017年3月30日
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